応答せよ1997第14話ネタバレあらすじ
ユンジェは事務所で仕事に追われていた。ふと、昨日の夜のことを思い出していた。
シウォンの「好き」という言葉にどうしたものかと考えていた。
テウンは今日から緊急入院することになり、荷物の整理中。
シウォンが病室を訪ねる。
入るなり、乾いた咳をするシウォン。
エアコンのせいかもしれないと話すシウォンに口を開けるように言葉をかけるジュニ。
子供のように大きな口をあけたシウォンに「はしたない」と一言。
喉の奥を覗くとやはり風邪らしい。
久しぶりの風邪でうつったらどうしようというシウォンに、一生責任をとれと脅かすテウン。
自分の一生が終わると、慌ててジュニと病室を出ていこうとした。
ちょうどすれ違いにジュニの先輩が入ってきて「何でいるんだ?」と尋ねた。
「挨拶に寄っただけです」
そしてテウンにも声をかける
「空腹ですが辛抱して頑張って下さい」
そういって出て行こうとしたとき
「おう、早く移れ、部屋はあけてあるぞ?」
シウォンは何も知らないので何のことだろう?と思っていた。
ジュニもまだ誰にも話していなかったので、シウォンに話さなければいけなくなり、二人は病院の名所?真実の椅子へ向かう。
階段に椅子の絵が描かれているその場所は、患者や家族が一人になれる、素直に自分の心と向き合えるような、そんな場所だった。
シウォンはその椅子に座り、自分も素直になれるかもしれないと思った。
沈黙のあと、実は…と話そうとすると先にジュニが口を開く。
「知ってるよ、ユンジェが好きなんだろ?」
うつむくシウォン。
シウォンはジュニがユンジェのことをずっと前から好きなことを知っていた。
なので、なかなか言い出せないでいたのだった。
自分のせいで、ジュニが部屋を出て行くのかと思うと申し訳なく感じたし、ユンジェも淋しがるに違いないと思った。
それでもシウォンに怒るでもなく、責めるでもなく、何だか辛かった。
呼び出しのベルがなる。
「薬を出してやるから待ってろよ」
と言って立ち去ろうとするジュニに、シウォンもユンジェに電話がしたいと一緒にその場を離れた。
二人がいなくなったあと、階段の上の方に腰かけていたユンジェは、今二人の話していた内容がまだ理解できずにいた。
どういうことだ?
頭の中が混乱するばかりだった。
シウォンは風邪薬を受け取り病院をあとにする。軽く手を振り見送るジュニ。
ユンジェはその様子を離れた所で見ていた。
いつもと変わらず笑顔で声をかけてくるジュニの姿に戸惑ってしまった。
所変わり、ここはソンジェのいる役場。
雑用ばかりの彼の仕事、飲物を配る。カップにお湯を注ぎデスクに順番に置いていく。
その間にも声をかけられる。
竹かごを知らない?と尋ねられ台所においたよと返事をする。
デスクにカップを置こうとすると、顔も見ずに一言「アイスで」、次に子供が声をかける。幼稚園のバスを呼んで!
俺はお前の友達じゃないぞ!
その時、役場を訪ねてやってきた本物の友人の姿があった。
ハクチャンとユジョンだ。
ハイキングにやってきたらしい二人は、ソンジェににっこりと手を降る。
やった!ここを離れられる!
ソンジェは二人を森の中の入口まで一緒に向かい、登山道の入口の場所を教えた。
よくぞ今まで会わずにいられたものだと、二人の様子をみて感心してしまった。
それほど二人の間には愛情が溢れていた。
いつもの調子で一言多いハクチャン、話の途中でお菓子を口に入れられ、喋れなくされてしまった。
今から向かえば夕方に戻れる。
戻ってきたらまた会おうと約束をして二人を見送った。
病室で電話をしているのはテウン。
入院しても何かと忙しく、生徒の課題の件で連絡をしていた。
そのタイミングでジュニが点滴を持って立っていた。
黙って入ってきていたジュニに気が付かなかったので驚いたが、手際よく針を刺す自分の教え子にさらにびっくりする。
浣腸薬の説明をされ、手術の時間が気になったので聞いてみると、そんなにかからないと言われた。
何やら一番腕のいいドクターらしい。
ユンジェはいつものように勝手にワイパーが動く車の中で模索中。
ジュニとは学生時代、遊んだりテレビを見たり、一緒に過ごすことが多かった。
好きな人がいるのかと尋ねた時、シウォンではない別の人物、自分だと言われたが全く気が付かなかった。
単純に言いたくないものだと思い込んでいたからだ。
でも、今ならあの時の彼の気持ちが本当に自分に向けられていたものであったというのが理解できる。
自分はジュニを傷つけていた。
全く想定していなかったとはいえ、大切な親友の気持ちを理解していなかった…
やりきれない気持ちのユンジェだった。
森の中を歩き始めた二人、仲良く手を繋ぎ奥へと進む。
天気もよくハイキングにはちょうどよかった。
ハクチャンはここで伝えたいことがあった。
「俺に会いたくなかったか?俺はお前に会いたかった」
突然の言葉に立ち止まる。
「悪かった、頭が悪いから時間がかかってしまった。これからは傍にいる。愛してる」
いつもは寡黙なハクチャンがとうとう愛の告白をした。
ユジョンは嬉しくてたまらない。
200%の笑顔でハクチャンの服を掴み、引き寄せ、キスを交わす。
こうして長い長い時間をかけ、ようやくお互いの気持ちを確かめあうことができた。
テウンの病室に一人の女性が入ってきた。
落ちた鉛筆を拾おうとベッドの下にかがんだ瞬間の出来事だった。
女医らしいその人物はテウンがいると知らず、いきなりストッキングを脱ぎ、椅子に倒れるように座り込み、おならをし、ため息とともに椅子に横になった。
瞬間、テウンと目が合い慌てる。
どこまで見られたかしら?
テウンは全部みていた。
「お疲れのようなので、ここで休んでください。」
そういって病室をでた。
ユンジェは電話中、おそらく相手はソンジェか?
ハクチャンのビデオテープの話をしていた。
知らぬ間にシウォンが入ってきていた。
どうやら賄賂を渡し、入れてもらったらしい。
忙しいので帰るように話すのだが、帰ろうとしない。
シウォンが咳をしているのも気になった。
ジュニがくれた薬を飲んだら悪化したのだという。
何となく電話の話をきいていたシウォンがパソコンをいじり出す。
「ロシアの女性はどこかしら?」
一瞬あわてたが、パスワードがかかっている。
それを確認してデスクに戻りかけたが、難なく解かれてしまった。
両親の命日の日付、シウォンだからこそ解けたパスワードだった。
再び病室、手術の前に薬は飲めたかどうかの確認をされた。
薬とはどうしてあんなに飲みづらいものなのか、医大に入ろうか?なんて話をしていた。
以前から依頼されていた講演会も、せっかくの機会なので受けることにした。
ただ一つ、手術に関係した医師や看護師には、知らない振りをしてほしいと条件をつけた。
やはり、恥ずかしいのと、居心地の悪い感じがするからだ。
ところが更にこのあとの話で、テウンは恥ずかしさMAXになる。手術は下向きと思い込んでいたが、実は体勢が変わり上体が上向きだというのだ。
ということは、早い話が全部を見られるということになる。
それも執刀医は女性。
テウンは死んでしまいたいくらいの気持ちになっていた。
そこへやってきた執刀医、どこかで見た顔。
あの時の、おならとストッキングの女性だった。
なんという再会なのか。
翌日の手術の説明を受けたが、ほとんど頭に入ってくるわけもない。
顔を見ることもできず…
「では、明日手術室で会いましょう」と出ていった。
なかなか受け入れられない気持ちでユンジェに睡眠薬をもらえないか頼んでみたが、非常階段の真実の椅子をすすめら、ため息。
そして、もう一度ため息。
食堂でシウォンとユンジェが食事をしている。
シウォンはかなり辛そうに、鼻水を時々すすりながらスープをのんでいた。
自分の分と、ユンジェのスープにも手をのばす。
「風邪がうつる」
「なんて冷たいやつ!」
そう言いながら鼻に紙を詰める。
いつもなら、また何か言い返してくるのに、悪いことをしたと思っているので我慢するという。
悪いこと?何のことだ?
すぐにはピンとこなかった。
シウォンはいつになくおとなしく話した。
自分が本当に好きな人が誰なのか、わからなかった。これが自分のした悪いこと。
刑期はどのくらい?と尋ねるシウォンにユンジェは「無期」と答えた。
人を殺した訳でもないのにひどい、反省もしてる、何故?と言葉を返すとユンジェは自分のことだと言った。
自分は一生刑務所から出られない、死ぬまで。
悪いのは自分だから…自分がそうさせた。
口に出す言葉は少ないけれど、ユンジェはそう思っていた。
「罪滅ぼしだと思え」
シウォンに伝票を渡し店をでた。
テウンは病室でパソコンに向かい仕事をしていた。
扉が空いてあの女医の先生が入ってきた。
「また伝線ですか?」
「おならもできるわよ」
たいした意味のない会話。
ついでに前立腺の検査もしてあげると言われ、ちょっと驚いていると「冗談よ」と言うではないか。
あんまり驚かさないでほしいかも…
本当の目的はテウンと食事をしたかったらしく、絶食期間が終わったらという条件で誘われた。
でも、テウンは丁重にお断りをした。
好きな女性がいるのに、他の人とデートなんて、よろしくない。
「じゃあ、今日はこれで」
部屋を出ようとして背中を向けたが、その時に自分がフラれたことに気づき、恥ずかしそうに出ていった。
ユンジェはまだ寝ていた。ジュニが起こしにきた。
「起きろ、もう7時だ。朝めし食べよう」
「ん?朝めし?」
ジュニはいつも朝食は食べない。
何でなのか?
話があるらしい。
テーブルに着いて、向かい合って食事をするのだが、ジュニのようすがいつもと違う。
何か言いたそうで、言い出せずにいる。
「今夜も一緒にメシを食おう」
「うん」
ユンジェはテウンのことを聞いた。
「兄さん、病院で講演するんだな、お前が頼んだのか?」
「うん、上司に頼まれた」
テウンは話上手で、毎回好評らしい。
ジュニは、テウンからオーラがでているような気がしていた。どこか、何かが違っている。
ユンジェも同じように感じているようで、だから兄さんが好きだし、恐くもあると話した。
テウンは間違うことがない。仕事も愛も。
黙って聞いていたジュニが質問する。
「だから、シウォンを拒否したのか?」
今度はユンジェが黙ってしまう。
兄を思う気持ちもわかるが、自分の気持ちが通じなかったという理由でシウォンを避けることはない。
人を思う気持ちの形はそれぞれ違うけれど、たまたま兄弟が同じ女性を好きになっただけ。
二人はお互いに想いあっているし、誰かが自分のことを想ってくれていて、気づかなくても仕方ない。
勝負はついてる。
ジュニの言葉を聞きながら、複雑な心境だった。
ユンジェの電話がなる。
シウォンからだ。
「おれの話はまた今度にするよ。電話でろよ。
シウォンのほうが素直だな。」
ジュニは席をたち、行ってしまった。
ユンジェは電話の相手を確認したが、出ないでそのままテーブルの上に置いた。
手術が終わり、テウンはまだ目覚めずにいた。
ベッドの横にはシウォンとジュニの姿がある。
そこへ例の執刀医が入ってきた。
「またいたの?」
ジュニは度々テウンの病室にきていた。
そろそろ麻酔が覚めてもよさそうな時間なのだが、ぐっすり眠っている。
昨日は徹夜だったらしく、多分そのせいかもしれない。
布団を直すシウォンの姿を見て、女医が声をかけた。
「彼女かしら?」
もちろんシウォンは家族と答えた。
ちょっと安心したのか、女医は「かわいいわね」と笑顔になる。
シウォンが咳をしているのをみて、薬を分けてくれるとか。
シウォンにはまだその意図がわからなかった。
事務所で話しているのはユンジェ、相手はシウォン。
自宅から果物が大量に送られてきて、食べきれないので取りに来てほしい、という内容。
まあ、よくありがちな話ではある。
ユンジェは時間がなく取りにもいけないので、テウンのところに持って行けばいいと言うのだが、テウンは入院中、それも今は絶食中でどうにもならない。
シウォンはつい、うっかり、本当にうっかり、その事を話してしまう。
気づいた時には遅すぎた。
病室にやってきたユンジェ、兄の寝顔を見ながら心配そうな表情で側にたたずんでいた。
ジュニが一生懸命弁明する。
「簡単なポリープの手術で、手術というより施術だよ」
ユンジェがジュニの方を睨む。
視線を下に向けるユンジェ。
「こんなに爆睡してる姿は初めて見た、ゆっくり休めてよかったのよ」
シウォンのこの言葉で更に追い討ちをかけてしまった。
ユンジェに睨まれ、しまった、と横を向き咳をするシウォン。
女医の執刀医は、今日初めてみるユンジェに尋ねる。
「どなた?」「まさか、息子さん?」
そんな訳はあるわけないのだが。
ユンジェは初めて見る女性が誰なのか、当然知らないわけで、ジュニに目で聞いた。
この人は?
「あ、今回手術してくれた先生だよ」
なるほど。
「弟です」
これを聞いた女医は、心の中で勝手に思っていた。
「弟と妹かぁ…大変そうね」
二人は何のことか検討もつかず、キョトンとしていた。
女医は病室を出ていき、ジュニも自分の仕事に戻って行った。
じゃあ、私も…と出ていこうとしたシウォンは後ろからリュックをつかまれ逃げられなくなってしまった。
明らかにユンジェは怒っていた。
二人は病院の名物、真実の椅子の階段にやってきた。
ユンジェは初めてここにきた。
ゆっくりと腰を下ろす。
「ここに座ると自分の気持ちに素直になれる」
そう言ってシウォンも階段に座ろうとすると、ユンジェが待ったをかけ、自分の上着を置いて、その上にシウォンを座らせた。
手術のことを聞かれ、すぐに終わったこと、昨日入院して今日の午後に手術したこと、重い病気であれば黙ってはいなかったこと、そんな話をした。
ユンジェからは意外な言葉が返ってきた。
「助かったよ」
シウォンはちょっと驚いた。
テウンはシウォンを頼っていることや、テウンの気持ちがシウォンにむいていること、まだ待っていることを改めて話した。
もちろん、シウォンはわかっている。
でも、自分が一番好きなのはユンジェのこと。
テウンには悪いと思うけれど、何よりも知りたいのはユンジェの気持ちだった。
あなたはどうなの?私のこと好き?
シウォンが知りたいのは一つだけ。
ユンジェは黙ったまま。何も答えられずにいた。
シウォンが咳をする。
「3つ数えるうちに返事しないとキスするわよ。本当にするからね」
まだユンジェは黙ったまま。
シウォンがゆっくりと数え始める。
「いーち」
シウォンがユンジェの方を見る。
「にー」
言い終わるかどうかのタイミングで、ユンジェのほうからシウォンにキスをした。
唇が離れたあと、シウォンはポケットから風邪薬をだして
「あげる。私の風邪は治った。食後30分よ」
受け取り、ポケットに入れる。
そしてまた、二人はキスを交わす。
ようやく気持ちを確かめることができた二人、膝の上で二人の手も重なっていた。
ジュニと夕食を食べていた。
職場のきまりで、今のところを出て、先輩と住まなければならないと一生懸命に話す姿を見て、
「わかった、ウソじゃないんだろ。信じるよ。」
案外、すんなり納得するユンジェに拍子抜けしてしまった。
ユンジェにしてみれば、永遠の別れではないし、また会うし、ずっと友達だから寂しいというのはおかしいだろう?ということらしい。
確かにそれもそうか、と思いつつ、ジュニはやっぱり寂しかった。
ユンジェもまた、言葉にはしなくとも何となくジュニの気持ちを察していた。
「ゴホン」
あれ?何だろう?風邪か?
ユンジェは自分の手を額にあてた。
「先生?」
ジュニが食事を持って病室にやってきたが、姿が見えない。
電話がなる。シウォンからだ。
どこに行ったのか?と思いながらテーブルの上に食事を置いて部屋をでる。
真実の階段へ向かい、ユンジェとどんな話をしたのか報告?のような内容のものだ。
引っ越しに関しては納得したし、シウォンとキスをしたことも話したらしい。
話の途中で呼び出しが鳴った。
「また電話するよ」
そしてジュニはまた仕事に戻って行った。
実は、この階段の上にはもう一人いた。
話を聞いてとても驚いた人物、病室から離れていたテウンだった。
まさか、自分の弟が、自分と同じようにシウォンを好きだったこと、今まで気がつかなかったこと、いろんなことが頭の中をめぐり、困惑していた。
2012年同窓会会場。
シウォンにかかってきている1本の電話。
周りの皆にも聞こえるくらいの大きな声の人物。
そう、父親からだ。
娘から送られてくる小遣いがどうのこうのと、そのうちにダンナに代われという。
シウォンは自分のケータイを差し出し、代わってもらう。
この時、皆の後で電話をしているのは二人。
テウンとユンジェ。
二人とも相手の話を仕方なさそうに聞き、相づちを打っている。
応答せよ1997第14話感想
シウォンのダンナとはいったい誰なのか?
ここではまだ明かされない。
次回、どういう展開で、シウォンの相手が誰なのか?
続きが気になる14話でした。